左官屋のヒトリゴト

 
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スイスしっくい
東北大学の石田秀輝氏が「土に住む」の講演で
日本の風土とヨーロッパの風土の違いを話している

日本の気候はモンスーン型で
東京を例に取ると冬温度が低いとき湿度が低く、夏、暖かいときに湿度が高い

ヨーロッパ型の気候はストックホルムを例に取ると
寒い時に湿度が高く、夏、暖かいときに湿度が低い

ですから冬、家の中で暖房を焚くだけでどんどん快適な条件の方に近づいていく

ヨーロッパ型の気候と全く直交しているのが日本の気候である

日本の家というのは高床式、開放型で木と土の家、これが原点である
ようするに高温多湿の夏をどうやって気持ちよく過ごしたいかが日本の家の原点である

緯度の高いヨーロッパの夏は湿度が低く快適に過ごせる気候である

土には耐熱、耐火、断熱性と、湿度を調整する性質がある
どんな土にもウイルスと同じ大きさ100万分の6ミリ~15ミリの穴が開いていて
この穴が、人間が快適と思う、快適湿度40~70%を調整します

土は粘土分の多い荒壁を塗ってきた
日本の家の壁の歴史は
登呂遺跡時代は、草を束ねた、草束ねの壁
高床時代の壁は初期が、網代、板壁
その後にこまい、荒壁の時代になる

上塗りは白土、石灰にノリが必要で、当初はコメノリで貴重な為
貴族でも玄関からほんの一間ぐらいが、漆喰壁であった

室町後期に海草ノリが出来て漆喰の上塗りが大名のお城などに使われるようになった
一般に上塗り、漆喰が使われるようになったのは江戸時代に入ってからである

日本家屋の快適湿度を調整していたのは、こまいの荒壁であり
漆喰壁は土壁の表面保護と、美観を兼ねてきた壁であったと思う

最近、設計家、一般ユーザーの漆喰壁の評判がいいようである

また、スイスしっくい、フランスしっくいの依頼も多い
日本の気候には日本の漆喰がいいと思うのだが

日本人は相変わらず横文字に弱いようだ

下地はプラスターボードの上に薄く塗る工法である
プラスターボードには土壁の機能があるとは思えないのだが
漆喰の薄塗りで快適湿度環境を提供できると宣伝している

土壁、漆喰壁の歴史を考えるとき

漆喰の薄塗りは白いペンキよりはいいだろうが、

快適湿度の調整は不可能であると思う
設計家に日本の壁の歴史を勉強して欲しいものだ


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